HTML 入門
HTML の基礎をマスターしよう
HTML の雛形
ここからは HTML 言語の基礎をマスターしていきましょう.まず,HTML 文書の雛形は次の通りです.
index.html
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="utf-8">
<title>Web ページ</title>
</head>
<body>
Web ページを作ってみます。
</body>
</html>
<!DOCTYPE html>
上の雛形の1行目にある <!DOCTYPE html>
はこの文書が HTML Living Standard(または 2021年1月までの W3C による HTML5)で記述されていることを意味するものです.この記述がない HTML 文書はさらに古いバージョンである HTML4 等で作成されたものです.
<html lang="ja"> ... </html>
上の雛形の2行目の <html lang="ja">
と10行目の </html>
で囲まれる範囲が HTML 文書になります.2行目の lang="ja"
はこの HTML 文書が日本語で記述されていること意味しています.英語の Web ページを表示しようとしたときに Web ブラウザに「日本語に翻訳しますか?」というメッセージが現れた経験があるかもしれません.ブラウザはこの lang="..."
の情報とユーザの言語環境を比較してそのようなメッセージを出力しています.
2行目の <html lang="ja">
と10行目の </html>
で囲まれる範囲の中には,<head>
... </head>
と <body>
... </body>
の2つのブロックを記述します.
<head> ... </head>
3行目の <head>
から6行目の </head>
で囲まれる範囲は ヘッダー部 と呼ばれます.このヘッダー部には文書のタイトルや文字コード,検索エンジンに対する指示などを記述します.
たとえば <meta charset="utf-8">
はこの文書が UTF-8 という文字コードで記述されていることを意味し,この情報を用いて Web ブラウザが文書に使用されている文字コードを判断します.もしも文書に使用されている文字コードと,charset
で指定されている文字コードが異なればこの結果のように文字化けが起こることになります.なお,以前のHTML5 から文字コードには UTF-8 を使うことが世界的な標準になっています.
<body> ... </body>
また,<body>
... </body>
の中に本文を記述します.慣れないうちは,</body>
の後や </html>
のあとに本文を入力しないように気をつけよう.
Visual Studio Code で雛形を生成する
上で説明した雛形を覚えるのは大変かもしれません.その都度このページを参照してしまえばよいでしょう.しかしながら Visual Studio Code を利用しているのであれば,Emmet という機能を使って簡単に HTML の雛形を生成(入力)できます.次の手順を試してください.
任意のフォルダ(今回は改めて新規に作成した web フォルダ)を Visual Studio Code で開きます.次の画面のようにエクスプローラにある「新しいファイル」アイコンをクリックします.
作成するファイル名を入力するボックスが現れるので,「index.html」と入力します.ファイルを作成したらそのファイルを開きます.
ファイルを開いた状態です.画面右下のステータスバーに「HTML」と表示されていることを確認してください.これはファイルの拡張子から Visual Studio Code が自動的に言語モードを設定した結果です.
エディタの言語モードが HTML モードになっている状態で,1行目に html:5
と入力したあと,Tab または Enter を押下します.下図のように html
と入力した時点で表示される候補から html:5
を選択してもよいでしょう.あるいは !
だけを入力した時点で雛形を選択することもできます.
上のような Emmet 表記によって次のような雛形が生成されました.
上のコードで2行目の言語設定が en
になっているのでこれは ja
に変更します.なお,Visual Studio Code の設定を変更することで,言語設定が ja
となって雛形を生成できるようにもなります.設定方法はこちらを参照してください.また,5行目の <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
はスマートフォンなどに対応するレスポンシブ Web デザインを利用するときに必要になる記述です.現時点では5行目の記述を削除してしまっても問題ありません.